パン作り初心者

ハード系パン作り方紹介。バケット作りに初挑戦してみよう

バケットなどの固いハード系のパンはパン屋さんで買うもの、というイメージのかたも多いかもしれません。しかし、ハード系のパンも、お家で焼くことができるものなんです。
ハード系のパンの特徴と、基本的なバケットの作り方を紹介します。
ふんわりしたパン作りに飽きたら、ぜひバケットを焼いてみましょう。
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ハード系パンとは

ハード系のパンとは、クラスト(外皮)がパリッと硬い食感のパンです。
卵やバターを使用していないためシンプルな味わいでありながら、素材の味や成熟による風味が味わえます。

小麦粉と水、塩、イーストのみで作るハード系のパンは、「リーンな」パンと言われます。「リーンな」とは、「簡素な」とか「シンプルな」という意味です。
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ハード系のパンの種類

ハード系のパンには様々な種類があります。一部をご紹介します。

 

バケット

「棒」「枝」という意味のバケットは、最もポピュラーな細長いフランスパンです。
パリッとしたクラストが好きな人におすすめです。

バタール

「中間の」という意味のバタールは、バケットより太くて短めで、クープは3本前後であることが多いです。
クラストよりもクラムを食べたい人におすすめで、もちもちとした食感を楽しめます。

 

パリジャン

「パリの」という意味ですが、本来は「パリのパン」という意味の「パン・パリジャン」という名前です。
バケットよりひとまわり大きく、クープは5本です。

 

パン・ド・カンパーニュ

フランス語で「田舎パン」の意味です。外は香ばしく、中はしっとりしていて独特の酸味があるのが特徴的です。ライ麦を10%程加えた生地をルヴァン種という天然酵母でゆっくり発酵させるのが伝統的です。

エピ

「(麦の)穂」を意味する名前の通り穂の形をしたパンです。バケット生地にハサミで切れ目を入れて左右交互に倒して成形されます。ベーコンやチーズを入れたものが人気です。

ソフト系のパンと何が違うのか

ふわふわとしたソフト系のパンは、クラスト、クラムがともに柔らかいことが特徴です。

ふわふわとしたソフト系のパンとの大きな違いは、卵やバター、砂糖などの副材料をたっぷりと使用している点です。このような副材料たっぷりなパンは、「リッチな」パンと言われます。「豊かな」「コクのある」という意味です。

ソフト系のパンは副材料を多く入れるためグルテンが形成されにくく、たくさんこねる必要があります。その結果、弾力性や伸縮性が生まれ、ふんわりとした仕上がりになります。
一方、ハード系のパンは粉の旨味や風味がそのまま仕上がりに影響するため、材料にこだわって作られることが多いです。また、ゆっくり発酵させて風味を引き出して作られることが多いです。

リッチなソフト系のパンの方が、砂糖や油脂が入っているため劣化が遅く長持ちします。

また、材料の小麦粉にも違いがあります。
ハード系のパンには準強力粉や中力粉を使用します。外はカリッと中はふわっとします。
フランスパン専用粉という商品も多く存在します。
ソフト系のパンは強力粉を使用します。グルテンの含有量が多いため、しっかり膨らみふんわりとしたパンが焼けます。
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バケット作りは難しい

バケット作りはやはり少々難しいです。

リッチなソフト系のパンの方が副材料の味や風味で誤魔化しやすいので、初心者でも作りやすいです。

バケット作りに挑戦してみよう

材料

準強力粉 140g
ドライイースト 0.1g
塩 2.5g
水 100g

打ち粉 適量

作り方

・ボウルに材料を入れ、ゴムベラで混ぜます。

・粉っぽさがなくなったらラップをして20分休ませます。

・生地を引っ張って、伸びた部分を折ってまとめる、というのを数回します。(ガス抜き)

・もう一度ラップをして20分休ませます。

・生地を平らな台に取り出し、軽く叩きつけるようにしてはまとめる作業を繰り返します。弾力と張りが出たら丸めてボウルに入れ、生地が2倍の大きさになるまで発酵させます。

・発酵が完了したら、キャンバス地のパンマットの上に打ち粉をして生地を取り出し、軽くガス抜きをしながら一辺が約16cmの正方形を作り、両端を中央に折って三つ折りにします。

・濡らして固く絞った布巾をかけて15分間ベンチタイムをとります。15分経ったら控えめにガス抜きをしつつ生地を薄くします。

・手前から2cm折り込み、もう一度巻くように折って丸めます。つなぎ目をしっかりと閉じます。転がすなどして形を綺麗に整えます。

・パンマットにうねを作って生地を置き、両端をクリップでとめて二次発酵させます。乾燥を防ぐためビニールに入れると良いです。

・天板に生地をそっと移し、包丁かクープナイフを使って縦に5本切れ目を入れます。霧吹きでたっぷり水を吹きかけ、230度に予熱したオーブンで20分ほど焼いて完成です。途中3回ほど霧吹きで水を吹きかけるか、5分のスチーム焼成を挟みます。

ハード系パン作りの特徴

ハード系のパンは、できるだけ少ないイーストをゆっくりと時間をかけて発酵させます。
素材の味がストレートにでるリーンなハード系パンは、過激なイースト臭を避けつつ、発酵による風味と小麦粉の素材の味をしっかりと引き出す必要があるためです。発酵というより熟成というイメージです。

また、ハード系パンはシンプルな材料なので、グルテンの形成の邪魔になるものが少ないです。そのためあまりこねる必要はありません。

パンマットを使用するのも特徴です。

ハード系のパンの生地は柔らかく、成形後の二次発酵でせっかく綺麗に整えた生地がだれてしまうことが多いです。
パンマットを使用して包むようにしておいて置きます。
パンマットが生地の水分を適度に吸い取ってくれるというメリットもあります。

もう一つ、オーブンに入れる前に水をかけるのもソフト系のパンの作り方との大きな違いです。
オーブンに入れる前に水をかけるとパン生地の表面の水とともに蒸発してしまい仕上がったパンの表面が硬くなります。そのため、この作り方はハード系ならではです。

バケットも手作りしよう

バケットの作り方を紹介しました。
ソフト系のパンに比べると難しいですが、奥が深いです。

ぜひハード系のパンも作ってみてください。

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